2025 年新卒者採用に関する動向調査
はじめに
当研究所は熊本日日新聞社と共同で、2025年2~3月に県内主要企業を対象とした新卒採用動向に関するアンケート調査を行った。新卒採用の2025年4月入社の採用実績と2026年4月入社の採用計画、半導体関連企業の県内進出による新卒採用への影響、初任給の動向などを調査した。
目次
- 2025年4月入社の新卒採用状況
- 202年64月入社の新卒採用計画
- 新卒採用における半導体関連企業の県内進出による影響
- 初任給の動向
- 採用活動
- 会社のアピールポイント
レポート一部
- 2025 年 4 月入社の新卒採用状況
8 割超の企業が「採用した」と回答するも、「当初計画を下回った」の割合が 53.4%(前回比▲11.3p)となった(図表 1、3)。新卒採用環境の変化について、自由回答では、「採用の早期化」や「待遇の良い大手企業への人材の流出」をあげる声が聞かれた。 - 2026 年 4 月入社の新卒採用計画
「採用計画がある」企業は 89.2%(同▲1.2p)となった(図表 4)。そのうち、「今期実績より増やす」割合が 44.0%(同▲2.9p)であり、深刻な人手不足や採用難が続く中、多くの企業で積極的な採用を計画している(図表 5)。 - 新卒採用における半導体関連企業の県内進出による影響
マイナスの影響を感じている割合は、全ての業種で 5 割以上となり、幅広い業種にマイナスの影響
が出ている(図表 6)。自由回答では、マイナスの影響として、関連産業への関心の高まりや初任給の上昇による応募者減を挙げる声が多かった。一方で、プラスの影響として、就職先として「熊本」の魅力が上がっていると感じる企業もあるようだ。 - 初任給の動向
2025 年 4 月入社の初任給について、「増額(2024 年 4 月入社比)」は 63.8%と多くの企業が初任給の引上げに取組んでいる(図表 7)。上昇率は「+5%以上」が 13.8%で最多と、昨年に続き、初任給の引上げに積極的な姿勢が見られる(図表 8)。 - 採用活動
就活サイトの利用や企業説明会の実施の他、「SNS の活用」を実施中が 50.0%、「大学 1,2 年生へのアプローチ」を実施中が 26.2%など、採用活動の方法が多様化している(図表 11)。
インターンシップ等※は、「実施中」が 78.5%となった(図表 12)。その対象は、大学 3 年生の他、「高校生」や「短大・高専・専門学校生」、「大学 2 年生」も 5 割を超えた(図表 14)。期間は、「1日」が 68.6%と最多となった(図表 15)。

調査概要
対象対象:県内主要企業 217社
調査期間:2025年2月17日~3月4日
回答企業:130社(有効回答率59.6%)
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