半導体関連企業を中核として進む大規模投資~県内大型建設プロジェクト~
はじめに
TSMCの熊本進出の発表から2年近くが経過し、同社の工場は2024年12月の生産開始へ向け急ピッチで工事が進行している。また、関連する企業の投資案件も相次いで発表されており、周辺の道路網の整備や更なる発展へ向けた投資も加速している。
本稿では、県内で進む大型プロジェクトについて紹介する。
目次
- 半導体関連企業の設備投資
- 道路網の整備
- 社会インフラ整備
- 新大空港構想
レポート一部
1.半導体関連企業の設備投資
県内の設備投資はTSMCの進出を機に、そのサプライチェーンとなる原材料・資材の納入、生産設備のメンテナンスを担う海外・県外企業の進出や、県内企業の投資拡大を図る動きにより大きく増加している(図表1)。
また、本年3月に熊本県が策定した「くまもと半導体産業推進ビジョン」において、半導体関連企業の新増設件数は2032年度まで130件という目標値が掲げられており、今後も継続的な投資が予想される。