第49回熊本の消費予報調査-2023年5月調査-

はじめに

 当研究所では、毎年5月と11月に熊本県内在住の女性を対象として、今後半年間における「収入」「支出」等の調査を行っている。本稿では2023年5月に実施した調査結果を基に、今後の消費マインドを明らかにする。
 本調査では日常的な支出は抑え、非日常的な支出を増やすという、メリハリをつけた支出を行いたい消費者のマインドがみられた。物価高の影響を受け、食費や外食などの日常的な品目については、支出を減らしたいという意向がみられる。一方で、非日常的な支出、特に国内旅行については、コロナの5類移行の影響もあり、支出意欲は比較的高くなっている。

目次

はじめに

  1. 具体的な項目ごとの支出の見通し
  2. 全体及び年齢別の見通し

レポート一部

1.具体的な項目ごとの支出の見通し

(1)日常的な支出の見通し

  • 物価高を反映し、支出を抑制したい意識がみられる。
  • 特に、「日常の食費」は前回比-22.1pと減少幅が大きい。

 大半の項目で、支出見通しのDIは悪化した(図表2)。特に「日常の食費」は▲29.2と前回(▲7.1)から-22.1ポイント(以下p)と減少幅が大きくなっている。物価高を受け、支出を減らしたいという節約意識の表れと思われる。一方、物価高により支出を増やさざるを得ないという意見も一部みられた。
 支出を減らす理由をみると、「物価の上昇」と「今後を見据えた節約」が占める割合が高くなっている(図表₃)。「物価上昇」の影響が大きいのは、「日常の食費(37.5%)」や「外食(36.0%)」。また、「今後を見据えた節約」では「靴、バッグ(50.8%)」、「おしゃれ着(50.6%)」、「普段着(50.3%)」などが挙げられる。

調査概要

調査対象:熊本県在住の20歳以上の女性 (20代~60代以上の各年代で104人ずつ)
調査期間:2023年5月18日(木)~5月20日(土)
調査方法:調査会社登録モニターへのネット調査 (調査会社:㈱マクロミル)
有効回答:520人

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