明るさのみられる収入見通しと、鈍い消費マインドの回復 第51回熊本の消費予報調査
はじめに
当研究所では、毎年5月と11月に県内在住者を対象として、今後半年間における「収入」「支出」等の調査を行っている。本稿では本5月に実施した調査結果を基に、県民の消費マインドの見通しを明らかにする。
本調査では、収入見通し、支出見通しのいずれも前回から上昇した(図表₁)。収入見通しの上昇には、県内にも広がる賃上げが寄与したものと考えられる。また、支出見通しについては、長期化する物価高騰により支出を増やさざるを得ない現状が改めて明らかとなった。
目次
- 収入および支出の見通し
- 実際に使える金額の変化について
レポート一部
1.収入および支出の見通し
(1) 収入見通し
- 今後半年間(2024年5月~11月)の収入見通しは、1.3と前回(▲3.8)から5.1ポイント(以下、p)上昇し、プラス域となった(図表2)。
- 年代別では、30代が12.6と前回(▲3.7)から+16.3p、50代が▲2.9と前回(▲13.0)から+10.1pで上昇幅が大きくなっている。
- 「40代まで」は収入見通しDIがプラス域である一方、「50代以降」はマイナス域となっており、特に若い世代に賃上げの恩恵が及んでいると考えらえる。
調査概要
調査対象:熊本県在住の20歳以上の男女
※20代男性の不足分は、年代の近い30~40代にて補完。
調査期間:2024年5月17日(木)~5月20日(月)
調査方法:調査会社登録モニターへのネット調査 (調査会社:㈱マクロミル)
有効回答:1,041人