第126回熊本県内企業業況判断調査(DI)-2023年2月調査-
はじめに
当研究所では、四半期に一度、熊本県内企業を対象として、業況感や売上、人手不足の状況等に関する調査を行っている。
本稿では2023年2月に実施した調査結果の内容をまとめた
目次
- 業況判断の結果
- 調査項目ごとの状況
(1)売上・利益
(2)仕入価格・販売価格
(3)設備・労働力
(4)在庫・資金繰り - 資料編
レポート一部
1.業況判断の結果
① 今期の業況
今回(2023年1~3月期)の業況DIは5p悪化の▲14、製造業で10p悪化の▲18、非製造業で4p悪化の▲13だった(図表2)。事業所サービス業、個人サービス業を除くすべての業種で悪化が見られ、特に食料品製造業▲41(前回比-21p)で大きく悪化した。
食料品製造業で大きく悪化した要因には、仕入価格をはじめとする様々なコストの上昇があげられる。回答企業へのヒアリングでは、原料や素材の他、梱包費や燃料費、輸送費など製造や出荷に係る様々なコストが上昇し、大きな負担となっている様子がうかがえた。なお、自由回答では、昨年から販売価格への転嫁ができている企業もみられたが、様々なコスト上昇のすべてを補えるほどの十分な転嫁には至っておらず、利益の確保が難しいとの声も聞かれる。
個人サービス業では、宿泊業や旅行業で改善がみられた。回答企業へのヒアリングや自由回答では、全国旅行支援の影響もあり、国内の旅行者数や宿泊者数がコロナ禍前の水準近くまで回復しているとの声が聞かれる。
調査概要
対象企業:県内主要企業 733社
調査期間:2023年2月1日~2月17日
回答企業:212社