スマート農業を導入した
国際水準有機農業実践による
中山間地域棚田活性化モデルの構築

実証事業の概要

【スマート農業とは】
スマート農業とは、ロボット技術や情報通信技術を活用して、省力化・精密化や高品質生産の実現などを推進する新たな農業を指します。
スマート農業の効果の一例として
○ロボットトラクタやスマホで操作する水田の水管理システムなど、先端技術による作業の自動化に伴う規模拡大
○熟練農家の暗黙知をICT技術により、若手農家へ継承
○データの活用・分析による農作物の生育や病害の正確な予測で、高度な農業可能の実現
 などが挙げられます。

【山都町における課題】
スマート農業実証地である山都町(熊本県)は「九州のへそ」に位置し、古くから有機農業の里として知られ、熊本県の環境保全型農業を牽引しています。しかし、農家1軒あたりの規模は小さく、機械化やスマート農機の導入が困難となっています。
また、起伏に富んだ地形の棚田が多く、棚田百選に山都町からは2箇所選ばれています。しかしながら、棚田は作業管理(水管理・除草・鳥獣害対策)の労働負担が大きく収益が上がらないにも関わらず、担い手は高齢農業者が多いことから、今後棚田の維持・保全や技術継承が困難になることが懸念されています。
そこで、中山間地の農業において、当研究所は、生産者・大学・高専・民間企業・行政等の連携により、スマート農業や新しい農業サービスを活用した国際水準の有機農業の展開を目指します。あわせて、棚田における農作業の効率化と中山間地域の地(知)を活かした「儲かる農業」をスマート農業で実現し、老若男女が活躍できる元気な中山間地域農業を実践していきます。

農業用ロボットの研究開発

当研究所では、熊本県立大学を代表機関として、持続可能な農業実現のための農作業の省力化を目的とする「栗の自動収穫・運搬ロボット」及び「水田内除草ロボット」の研究開発事業に携わっています。
これらの事業は、農林水産省「戦略的スマート農業技術等の開発・改良」(事業主体:国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構生物系特定産業技術研究支援センター)の支援により実施。

栗の収穫ロボットの開発(熊本県立大学HP) 水田内除草ロボットの研究開発(熊本県立大学HP)
栗ロボ 水田ロボ

レポート紹介

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公益財団法人 地方経済総合研究所 宮野・三次